Docugrep Ver.0.70

概略

DocugrepはPC上のフォルダにある様々な文書ファイルを全文検索します。
Microsoft OfficeのWord, EXCEL, PowerPoint, OpenOfficeのWriter, AcrobatのPDFなどに対応しています。
正規表現も使え、即時検索できる[フォルダ検索]と、事前に作成したインデックスに基づく大量高速検索ができる[インデックス検索]の２つのモードで検索できます。
検索語の前後の単語の出現パターンの頻度集計(n-gram風)もできます。

動作環境

Windows 10及び11で動作確認
NET Framewwork4.7.2以上

対応ファイル形式

Word

Word97-2000文書(*.doc)
Word文書(*.docx)

EXCEL

EXCELブック (*.xlsx)
マクロ有効ブック (*.xlsm)

PowerPoint

PowerPointプレゼンテーション(*.pptx)
マクロ有効プレゼンテーション(*.pptm)

Open Office

OpenOfficeに含まれるWriterのOpenDocumentテキスト (*.odt)

PDF

Adobe PDF文書 (*.pdf)

その他

リッチテキスト形式(RTF) (*.rtf)
Webページ (.html|.htm)
書式なしテキスト (*.txt)

検索仕様

フォルダ検索

検索結果：＜5000件
フォルダサイズ：<1000MB
ファイルサイズ：<100MB

インデックス検索

デフォルトで1000件までの検索結果を表示（オプションで変更可）

インストール

docugrep.zipをダウンロードする
docugrep.zipを適当なフォルダーに解凍する。
解凍したフォルダー内にあるdocugrep.exeをスタートやタスクバーにピン留めする。

補足

NET Framewwork4.7.2以上がインストールされていない場合、自分のPC環境にあったNET Frameworkをインストールする必要がある。詳細はhttps://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/framework/install/参照。
PDFファイルの読み込みにXpdfを使用する場合
1. XpdfReaderのサイトからXpdf command line toolsをダウンロード
2. xpdf-tools-win-4.01.01.zipを解凍する
3. pdftotext.exeだけをdocugrep.exeと同じフォルダに置く
正規表現検索(Perl互換)でBregonig.dllを使用する場合
1. K.Takataさんのサイトから正規表現ライブラリ bregonig.dllをダウンロード
2. bron420.zipを解凍する
3. bregonig.dlllをdocugrep.exeと同じフォルダに置く

アンインストール

スタートアップなどにピン留めを削除
docugrepを解凍先のフォルダごと削除する

使用方法

duocugrep.exeをダブルクリックで起動
[フォルダ検索]か[インデックス検索]を選択

A.フォルダ検索

[フォルダー指定ボタン]を押して、フォルダー選択画面からフォルダー追加を押してフォルダ指定
フォルダ選択を終えたら、[完了ボタン]を押す。
検索語を入力
必要に応じ検索条件を指定する
- [検索]→「大文字小文字の区別」のチェックを外すと、英字で大文字小文字の区別なく検索
- [検索]→「サブフォルダ検索」のチェック入れると、指定したメインフォルダの全てのサブフォルダも検索対象
- [検索]→[正規表現]にチェックを入れると検索に正規表現を使用できる。正規表現についてはMicrosoftの.NET の System.Text.RegularExpressions.Regex参照
検索ボタンを押すと検索を開始し、結果を表示
検索結果のなかからファイルのリストを選択するとプレビュー画面にテキストが表示されます。
マウスの右ボタンでファイル名をクリックすると以下の操作をできます
- ファイルを開く：関連づけしたアプリで起動
- フォルダを開く：ファイルのあるフォルダを開く
- プロパティ表示・ファイル属性を表示

B.インデックス検索

インデックスの作成(作成済の場合は不要)

メニューから[ファイル]→[インデックス作成]を選択
インデックスを作成したいフォルダを指定します。
[作成]ボタンを押して、作成開始します
インデックス作成が完了するまで待ちます。
作成完了すると、インデックス検索のリストにフォルダ名が追加されインデックス作成完了です。

インデックス作成に10GBを超えるフォルダでは数時間を要することもありますが、一旦作成してしまえば、数秒で検索結果を表示できます
類似ソフトでは、空き時間にバックグラウンドでインデックス作成するものも多いようですが、本ソフトでは必要時にユーザーが作成する方式にしました。

インデックスを使った検索

[インデックス検索]のリストから検索したいフォルダ名をチェックします

複数フォルダを指定できます
フォルダ指定のボックスの上でマウスの右ボタンをクリックすると、リストの全選択、全解除ができます

直下のテキストボックスに検索語を入力します。
必要に応じ検索条件の設定をします。

論理演算子を用いた検索：AND, OR, NOTの演算子を用い、複数語を組みあわせた検索ができます。
類似度による絞りこみ: 検索語の類似度の閾値を0～1の範囲で0.05単位で指定し、検索結果の絞り込みをできます（数値が１に近いほど検索語に近い言葉しか検索されず、数も絞られる。と言っても１単語の場合はあまり関係ないかも。。。）。

検索開始ボタンを押します。
以下はフォルダ検索と同様です。

インデックス管理

メニューから[ファイル]→[インデックス管理]を選択
インデックスを削除したい場合：削除したいインデックスにチェックを入れて、削除を押す
インデックスを更新したい場合：更新したいインデックスにチェックを入れて、更新を押す

単語解析

以下の操作で、検索語の前後の単語の出現パターンを頻度集計できます。

検索結果がある状態で、メニューから[表示]→[単語解析]を選択
□■などののボタンを押すことで以下のパターンで単語解析をできます。

ボタン	解析パターン
■□	検索語の後１単語
□■-	検索語の前１単語
□■□	検索語の前後1単語
■□□	検索語の後2単語
□□■	検索語の前2単語

検索結果内検索

文書の表示画面で右クリックすると、検索結果文書内のキーワードを検索できます

表示メニュー

フォント：表示フォントを指定
レイアウト：上下分割と左右分割を指定

オプション

[ファイル形式]タブ

検索対象のファイル形式を指定します。対応ファイル形式は前述の通りです。
PPT/EXCEL/PDFでページ区切りを表示：PowerPoint, EXCEL,PDFのページ単位の文書にページ区切り（[頁]）を入れます。
PDF変換にxPDFを利用：チェックをいれるとxPDFを使用して変換します。
Bregonig.dllを使用する:Perl 互換の正規表現が使える正規表現ライブラリ bregonig.dllを使用できます

[全般]タブ

検索対象フォルダサイズの上限：「サブフォルダ検索」で指定したサイズ以上のフォルダを検索対象から除外します
検索対象ファイルサイズの上限：「サブフォルダ検索」で指定したサイズ以上のファイルを検索対象から除外します
除外するファイルパス文字列：「サブフォルダ検索」で指定した文字列を含むフォルダを検索対象から除外します（例：Windows;Programとすれば、Windowsフォルダ、Program FilesフォルダおよびProgram Files(x86)フォルダを検索対象から除外）
[検索履歴削除]　検索語の履歴リストを削除します。
[フォルダ履歴削除]　検索フォルダの履歴を削除します。

[インデックス]タブ

検索結果の表示：類似度の高いものから最大いくつまで表示するか指定てきます。
テキスト取り込み単位：インデックスに紐づけて表示されるテキストの単位です。256, 512, 1024, 2048文字のいずれかから選択。
類似度を表示する：検索結果のスコア（類似度）を表示します。
検索結果の閾値：閾値を下げると、検索語そのものだけでなく類似した語も含むデータも表示されます。

[表示]タブ

検索結果キーワード文字：検索語の色、マーカー（背景）の色、太字の設定を変更
検索結果背景色、プレビュー背景色を変更

未解決課題

Adobe PDF文書:　PDF Clownでは複雑なファイルは検索できないことがある。問題あるときはばxPDFを使用すれば対応できる場合あり。二段組の文章なども正しく読めない。
Word97-200文書：　表形式部分は正しく読み取れないことあり。一部のややこしいWord文書はメモリーエラー出ることあり。SymbolやWingdingsなどのシンボル専用の文字は正しく検索、表示、テキスト変換できない。

ライセンス

以下の条件（MITライセンス相当）で公開しています。

ソースコード形式かバイナリ形式か、変更するかしないかを問わず、以下の条件を満たす場合に限り、再頒布および使用が許可されます。

ソースコードを再頒布する場合、上記の著作権表示、本条件一覧、および下記免責条項を含めること。
バイナリ形式で再頒布する場合、頒布物に付属のドキュメント等の資料に、上記の著作権表示、本条件一覧、および下記免責条項を含めること。
書面による特別の許可なしに、本ソフトウェアから派生した製品の宣伝または販売促進に、SATOS601の名前またはコントリビューターの名前を使用してはならない。本ソフトウェアは、著作権者およびコントリビューターによって「現状のまま」提供されており、明示黙示を問わず、商業的な使用可能性、および特定の目的に対する適合性に関する暗黙の保証も含め、またそれに限定されない、いかなる保証もありません。著作権者もコントリビューターも、事由のいかんを問わず、損害発生の原因いかんを問わず、かつ責任の根拠が契約であるか厳格責任であるか（過失その他の）不法行為であるかを問わず、仮にそのような損害が発生する可能性を知らされていたとしても、本ソフトウェアの使用によって発生した（代替品または代用サービスの調達、使用の喪失、データの喪失、利益の喪失、業務の中断も含め、またそれに限定されない）直接損害、間接損害、偶発的な損害、特別損害、懲罰的損害、または結果損害について、一切責任を負わないものとします。

謝辞

本ソフトは以下のライブラリを使用しています。個々のライブラリのライセンスは、各々の規定に従ってください。

ライブラリ名	ライセンス	開発元
SharpZipLib	MIT License	Mike Krüger
PdfClown.NetStandard	LGPL License	PDF Clown
Lucene.net	Apache License	The Apache Software Foundation
J2N	Apache License	NightOwl888
BetterFolderBrowser	MIT License	Willy Kimura
UTF-Unknown	Mozilla Public License	Julian Verdurmen, Rustam Sayfutdinov, Rudi Pettazzi, Shy Shalom

連絡先等

メール： mz250021＠gmail.com
ホームページ：SATOS601

変更履歴

Ver.0.10 初版完成
Ver.0.20 リンクエラー修正
Ver.0.30 メニュー・ボタンの見映えと配置を改善
Ver.0.40 根本的に再構築。主な変更(1)インデックス検索追加(2)使用頻度の低い機能を削除(検索結果保存等)、(3)左右分割表示追加,(4)検索結果のキーワードをハイライト
Ver.0.41 テキストファイルの文字コード判別不備の対応
Ver.0.50 テキストファイルの文字コード判別不備の再対応。doc形式ファイルの読み込みをC#関数に変更
Ver.0.60 単語解析機能を追加
Ver.0.70 インデックス検索で複数フォルダ指定、検索結果内の検索機能追加